骨盤と胸郭の関係性が、私たちの指導を変える
- yukokato
- 5 日前
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2025/4/1

こんにちは、Wataruです。
今回はアメリカ/ポートランドでの学びを皆さんにお伝えしたい…と筆を進めています…
ピラティスを指導する中で、「骨盤の安定性」は常に重要なテーマでした。
私自身も、これまで感覚的に「骨盤の安定が動作の質を左右する」と捉え、実践を重ねてきました。しかし、それを論理的に理解し、体系的に学ぶ機会は限られていました。
そんな中、長年出版物や講演を通じて学んできた ” 統合システムモデル(ISM) ” の第一人者から直接指導を受ける機会があり、ポートランドでのセミナーに参加しました。
このコースでは、骨盤の安定性が単独で成立するものではなく、胸郭との相互作用によって決まることを、理論と実践の両面から徹底的に学ぶことができました。
Diane Lee先生はカナダを拠点とする理学療法士であり、統合システムモデル(ISM)の第一人者として知られています。
彼女は長年にわたり、臨床研究と実践を通じて骨盤、胸郭、脊柱の統合的な評価と治療を発展させ、著書や講演を通じて世界中の専門家に影響を与え、多くの治療家や運動指導者が彼女のメソッドを学んでいます。日本への造詣も深く「チコツビコツキン!」と流暢におっしゃったのには驚きました。
今回のポートランドでのセミナーでは、彼女から直接指導を受け、その理論だけでなく、触診を通じて実際に身体のつながりを体感することができました。また、旧友たち、新たにお会いした優秀な皆さんと共にピラティスへの活用を探求しました。

特に、彼女から直々に触診を通じて胸郭と骨盤の関係性を実際に体感できたことは大きな収穫でした。これまで「こういうもの」として認識していた感覚的な部分を、具体的な評価と修正の方法を通じて明確に理解することができたのです。
この経験を通じて得た新しい視点を、今回のブログでお伝えします。
ピラティス指導に必要な「統合的な視点」について
▶︎ 骨盤は単独で機能するものではない
これまでのピラティス指導では、多くのインストラクターが骨盤の位置や安定性を最優先に考えてきました。特に、仙腸関節(SIJ)の安定や、腹横筋・大腰筋の働きにフォーカスすることが一般的です。
しかし、今回探求した考え方は明確に異なります。
「骨盤が安定しない理由は、必ずしも骨盤にあるわけではない」
例えば、クライアントの骨盤が片側に回旋している場合、
通常なら「骨盤周囲の筋バランスを整えよう」と考えるでしょう。
しかし、その原因は…
胸郭の歪みにある可能性が高いのです。
実際のセッションでも、胸郭の回旋パターンを調整しただけで骨盤のアライメントが整い、クライアントが驚くほどスムーズに動けるようになったケースが多数ありました。

▶︎ 胸郭リング(Thoracic Rings)の概念について
ISMでは、胸郭を「10個のリング(thoracic rings)」として捉え、それぞれが独立して動くべきものだと考えます。
ストットピラティスでも「胸郭の配置に対する意識」が強調されますが…「胸郭が適切に動いているか?」が、鍵🔑になります。
なぜなら、
✅ 胸郭リングの動きが制限されると、肩の可動域が低下する
✅ 胸郭が動かないことで、腹部の筋活動が不均衡になる
✅ 結果として、骨盤の安定性も損なわれる
つまり、骨盤の安定性を語る時、胸郭の動きを見直すべきなのです。
▶︎ 学んで得た、ピラティス指導者としての気づき
①「局所」ではなく「全体」を見る重要性
クライアントの動きを評価する際に、「骨盤やコア」に意識を向けていないでしょうか?
これまでも私は、統合的に身体を観察してきましたが、今回の学びで「体は一つのユニットとして機能する」という視点を、いっそう強くしました。
特に、骨盤の問題を解決するには、胸郭・脊柱・股関節の連動性を確認する必要があると痛感しました。
②「骨盤の安定=コアトレーニング」ではない
従来のピラティスでは、骨盤の安定性を高めるためにコアを強化することが基本でした。
しかし、
✅ そもそも、なぜ骨盤が不安定なのか? を評価する
✅ その結果に基づいて、適切なアプローチを選択する
例えば、腹横筋が弱いと判断した場合でも、本当の原因が胸郭の回旋制限にあるなら、単に腹横筋を鍛えても解決しないのです。
③視点が変わると、指導も変わる
今回の学びを通じて、私はクライアントへのアプローチを根本的に見直しました。
「骨盤を安定させるエクササイズ」ではなく、「なぜ骨盤が不安定なのか?」を見極めること!! これによって、より的確で効果的な指導ができると考えています。

ポートランドでの学びを経て…
今回のポートランドでの経験は、私自身の指導を大きく変えるものでした。
直接指導を受けて、その考え方を知ることで、ピラティスの動作評価の幅が広がり、より本質的な視点でクライアントの動きを見られるようになったと感じています。
骨盤と胸郭の関係性、そして「局所ではなく全体を見る視点」を持つことの重要性。
この学びを今後の指導に活かし、より質の高いセッションを提供していきたいと思います。
これからも、新しい視点を学び、実践し、皆さんと共有していければと強く強く思います。
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