ZONEで学び、インストラクターとして活動されている方をご紹介!
今回は、今回は、大阪府高槻市で「なちゅーるピラティススタジオ」を主宰している奥野真理子さん。
会社員として仕事をしていた中で、ピラティスインストラクターに転身されたきっかけ、ご自身のスタジオを運営してみてのやりがいや苦労、今後の展開などをお話しいただきました。
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【ZONE】
先日は、福岡で開催していたワークショップにもご参加いただきありがとうございました。
【奥野さん】
ちょうどインスタグラムで拝見していた憧れのインストラクターさんと福岡で会う予定だったので、ワークショップにも参加したんです。
でも3時間みっちりアスレチックの内容だったので、疲れたのか最初の方の記憶がなくて・・・。もう1回受けたいくらいです。
【ZONE】
比較的新しい内容のワークショップなので、次回開催も検討しています。楽しみにしていてください。
今日はお忙しい中、ありがとうございます。
奥野さんの経歴から教えてください。
【奥野さん】
まずは、私がピラティスに出会うまでの話から。
子供の頃は体が弱くて運動が苦手な子でした。小学校4年生の時に、スポーツ少年団といって日曜日に体育館でバレーボールをする集まりに参加するようになって、「私にもできることがある!体を動かすことが楽しい!」と嬉しくなったのを覚えています。
中学校はその流れでバレーボール部に入り、高校でも!と思ったんですが、身長が伸びなかったこともあって違うことがしたくなり、バドミントン部に所属しました。
ただ、この頃から捻挫や突き指、身をよじっただけでギックリ腰になったり、高校生なのに肩こり、腰痛に悩まされるようになりました。
大人になってからは、仕事が忙しくて深夜残業や休日出勤が多くなってくると、だんだん運動もしなくなって、肩こり腰痛も酷くなっていきました。 会社を辞めて転職活動をしている時に、夏はテニス、冬はスキーなどをするサークルに誘われてスポーツを再開したのですが、そこからが私の怪我人生の始まり。 右足首の骨折、左膝の内側側副靭帯損傷、肋骨にヒビ、左肩の腱板損傷、右手首の捻挫から腱鞘炎に、首の鞭打ち、その後ギックリ腰を繰り返すようになり・・・と、もうボロボロになってしまいました。
【ZONE】
聞いているだけでも痛いのがこちらにも伝わってきます。全身にわたって怪我をされていますね。
【奥野さん】
そうなんです。当時はスキーやテニスが楽しかったから、ある程度治ったら復帰して、また怪我して治療、痛みがひいたら復帰を繰り返していたもので、アラフォーの頃には、暇を見つけてはボロボロの身体をメンテナンスするためにマッサージに行く、そんな生活になっていました。
「このまま年を重ねていったら、私の身体はどうなってしまうんだろう・・・いつか寝たきりになってしまうんじゃないか?」そんな不安を感じるようになった頃に、家の近くにピラティス専門店がオープンして、そのお店の無料体験のチラシがきっかけでピラティスに行くようになりました。
担当してくださった方がSTOTT PILATES®の先生で、セッション中に「他の人と比べなくていいですよ」と言ってくださったのが、とても有り難くて。
今の自分にできることをできるだけ頑張ったらいい、無理なエクササイズにはモディフィケーションを使ってくださる、そんなクラスだったから、ピラティスを自分のペースでずっと続けられたんだと思います。
【ZONE】
STOTT PILATES®はお客様のお身体に合わせて、調整方法も多彩にあるので、自分にあった身体の環境でエクササイズができるから、その効果も早く出やすいと言われていますね。
【奥野さん】
はい、楽しくピラティスを続けていたんですが、だんだんと得意なエクササイズはどんどんできるようになって、苦手なエクササイズは全然できる気がしなくて、それはどうしてかな?という疑問を持つようになりました。
「養成コースに行けば疑問が解けるかもしれないよ」と勧めていただいて、勉強したい気持ちもありつつ、でも仕事が忙しくて先延ばしにしていたんですが、ふと気付いたら凄く気になっていて、養成コースのことを調べていました。
色んな養成コースがある中で私がSTOTT PILATES®を選んだのは、「分かりやすいな」「キューイングが好きだな」と思った先生が、皆さんSTOTT PILATES®を学んだことのある先生だったから。
だから、迷わずSTOTT PILATES®のインストラクター養成コースを受講しました。
今思えば、STOTT PILATES®には解剖学に基づいた生体力学的原則があって、ただ動けばいいという訳でなく「このエクササイズでターゲットにしたい筋肉は何か?乱れが出やすいのはどこか?」ということもしっかり勉強された先生達だったんですよね。自分もそれをみっちり勉強することになるとは、その時の私はまだ気付いていなかったです。
【ZONE】
実際コースを受講してみていかがでしたか?
【奥野さん】
仕事が忙しい中でのコース受講だったので、ゴールデンウィークの集中日程でマットのコースを受講したんですが、私、初中級と上級を9日間で一気に受けて、それで終わりだと思っていたんです。
ところが、見学や練習の課題があったり、6ヶ月かけて練習して試験を受けると知って、「え〜!!」ってびっくりしました。
ピラティスインストラクターになるつもりはなかったし、試験は受けなくてもいいかも・・・、と思っていたんですが、一緒に受講していた仲間のほとんどが6ヶ月以内の試験を目標にしていて。
「次、皆んないつ練習する?」「私、遠くからコースを受けに来てるけど、〇月〇日だったらスタジオに来れるから集まらない?」って積極的に皆んなが声をかけてくれる、その中にいるうちに、だんだんと「私も試験受けよう。頑張って資格取ろう」と思うようになっていきました。
そう決心したものの、他の皆んなと比べて動くのも全然だし、あがり症で人前で話すことが苦手な私は、キューイングが本当に苦手で、それこそ毎日泣きながら練習していました。
だけど、ある時、自分が動けないことはウイークポイントではなくて、インストラクターになった時に、うまく動けない人の気持ちが分かるインストラクターになれるって話を聞いて、「あ、なるほど!」と思ったんです。
最悪、自分がエクササイズを完璧にできなくても、そのエクササイズをやる方法をうまくお伝えできるスキルを身につければいいじゃないか、そう思うと気持ち的に少し楽になったというか。
STOTT PILATES®がプライベートに強いメソッドだったのも大きいかも。私にとって大勢の人前に立つのはハードルが高いけれど、1対1ならば今までの仕事でも後輩指導とかしていたので、じっくり指導することなら私にもできるって思えたんです。
実は、IR(初中級リフォーマー)コースが始まる2日前に足裏に大きなできものができてしまって、痛み止めを飲みながらの受講だったんです。
お医者様に相談して、手術した方が早く治ると言われて、術後のコース受講では足をテーピングでグルグル巻きにして参加していたんですよ。
【ZONE】
え〜!それは知りませんでした。
【奥野さん】
手術したところが、ちょうどフットバーに当たるところだったので、フロントスプリッツなんかは、がっつり患部に当たって「ヒエ〜!」となりながらやってました。
だから、こんな痛い思いまでして頑張ったんだから「マット&リフォーマーの資格は絶対に取るぞ!」と思いながら頑張っていました。
【ZONE】
奥野さんが一番好きな器具、プロップって何ですか?
【奥野さん】
う〜ん、どれも良いから決められないですね・・・。
ただ、同じエクササイズでも器具や環境が変わることによって身体の感覚が変わるのは、すごく面白いなって思うことがあるんです。
例えば、マーメイドというエクササイズはリフォーマーにもキャデラックにもあるんですけど、リフォーマーではマシンが体を動かしてくれる感じなのが、キャデラックは自分から動いていかないとマシンは動いてくれないので、「今までのマーメイドはリフォーマーが助けてくれていたんだ!」って気付けたり。
そういうところが、ピラティスの面白いところでもありますよね。
【ZONE】
ピラティスインストラクターとしてFull認定まで取ろう!という気持ちになっていったのはいつ頃なんですか?
【奥野さん】
徐々に気持ちが変わっていった感じです。
私、スキーをしていた時も、周りにインストラクターの資格やクラウン・テクニカルといった資格を持っている方が多くて、「ただ滑ってるだけで楽しいの?」「目標がないと上手くなれないよ!」と言われ続けているうちに「じゃあ、資格取ってみよう!」という気持ちになって、「3級はインストラクターの後を付いて滑れたらOKだから誰でも取れる。2級くらいはチャレンジしないと」という話を聞いて戸隠で2級までは取りました。
その後ギックリ腰を繰り返すようになって、スキーは止めたので1級は取れなかったんですけど、何か目標を持って、それに向かって頑張るというのは自分に合っていました。
だから、ピラティスの時もまずはマットの資格を取得して、そうなると次はマット&リフォーマーの資格までは取っておきたいなと思って。
いざ取得したら、ここまで来たら全部のマシンのコース受けてみよう、どうせならFull認定の資格取得を目指そう!といった感じで、最終的には「せっかく資格取ったんだもの、インストラクターの仕事したいよね」って、ピラティスをやればやるほど、どんどんハマっていく自分がいたんです。
【ZONE】
奥野さんは会社員の仕事を辞めて、STOTT PILATES®Fullインストラクターとしてのキャリアに転身されたわけじゃないですか。とても大きな決断だったと思うんですが。
【奥野さん】
そうですね、ちょうどIRコース受講中にコロナが蔓延していて、人とできるだけ会わないように工夫しながら練習をしないといけない大変な時期でもありました。
マット&リフォーマーの資格を取ったら少しずつインストラクターの仕事を始めたいと考えていたんですが、その時に働いていた会社が副業禁止だったもので、試験に合格してからはずっと、「このままこの仕事を続けていく人生でいいのかな?苦労して取得した資格を活かせずに終わるの?社会もこんな大変な時代になってしまって、自分のやってみたいことが見つかったのにチャレンジしないで後悔はしないか?」そんなことを考えるようになって。
コロナの時期に、自分のこの先の生き方をじっくり考えた上で決断しました。
もう一つ、家族のことも大きなポイントだったと思います。
離れて暮らしていた父が昨年亡くなって、色々な手続きに追われる中で、申し込んでいたコースの受講もFull認定の試験も無理かもしれない、と諦めかけた瞬間がありました。
パーキンソン病を患っていた父に、ピラティスがリハビリに役立つんじゃないか?、そんな想いもあって養成コースに進んだのに、コロナ禍でなかなか会えないまま父との別れになってしまったので、父にはやってあげられなかったけれど、パーキンソン病のような、身体を動かすことで痛みの軽減や進行を遅らせることが期待できる、そういった症状のある方にもピラティスが効果あることを、沢山の方に知ってもらいたい!そんな想いが沸いてきたんです。
家族の理解があってFull認定まで取得することができた、だからこそ、私がピラティス指導の仕事を頑張っていかなきゃと覚悟することができた感じです。
私は医療系の国家資格を持っていないので、こういった専門的な分野の知識については、これからもずっと学び続けていかないといけないと思っています。
<奥野さんのスタジオ「なちゅーるピラティススタジオ」>
大阪府高槻市にある「なちゅーるピラティススタジオ」。
「なちゅーる」はフランス語で「自然に、ありのままに」という意味。
自然体でありのままの自分で健やかに歳を重ねていくために、自分と向き合い、丁寧に体を動かし、癒して、整えて、痛みやなんとなくの不調のない身体を育てることをテーマにされています。
ピラティスプライベートセッションとレイキヒーリングで、体と心にアプローチするメニューを展開されています。
インスタグラム・アカウント
【ZONE】 現在、奥野さんはご自身でスタジオを運営されているんですよね。 【奥野さん】 そうですね、2年半になりますが、物件探しやマシンの輸入が思った以上に順調に進んだので、とりあえずオープンしたことにして、実際はまだ開店準備をしていたって感じでバタバタで始まりました。 やってみて、楽しいことも多いですけど、苦労してるところもありますね。 「自分で動いて癒して整える」ことをテーマにやらせていただいてるのですが、最近、ピラティスが流行っている影響なのか、なんかこうキラキラした感じのイメージを持っていらっしゃって、体験だけで満足されたり、「思ってたのと違うわ」と仰ることもあって・・・ 【ZONE】 そうですね。せっかくピラティスエクササイズで身体が整っても、3日もすれば自分の楽なポジションに戻ってしまうって言いますものね。 【奥野さん】 続けてみようと思っていただけるようなセッションが出来なかったという反省もありますし、ピラティスは、続けて行うことでいいポジションを身体が覚えて、いい動きができるようになって、そこから次のステップに行くので、続けないのは本当にもったいないとも思いますし、複雑な想いです。 今は沢山の選択肢がある時代ですから、私とは縁がなかったとしても、他のピラティススタジオでもいい、なんならピラティスじゃなくてもいいから、ご自身に合った何か体のためになることを見つけてほしいなと思いますね。
そんな中でも、継続的に通ってくださるお客様もいらっしゃって、運動不足解消のために定期的に体を動かしたいという方だったり、スポーツはやったことないけど体を動かすことは嫌いじゃなくて、ピラティスならできそうだと思ったという方などが、自分のペースでできるプライベートのセッションを気に入ってくださっています。 あるお客様は、ご自身が側弯症である自覚がなく生活していらっしゃったのですが、ピラティスをすることで「今までの自分は呼吸がしにくい姿勢で、浅い呼吸だったんだ」と気付いてくださいました。 また別の方は「ピラティスの効果がなかなかよく分からない」と仰っていたんですが、ある日のセッションで「ここに来ると2〜3日は体調が良くて、だんだんと怠くなることに気付いた!」と嬉しい報告してくださったり。 スタジオのある場所が大阪の高槻市というベッドタウンなので、働き盛り世代、子育て世代が多く、忙しくされている方が多いという印象があるんですが、月2回だけでも来てくださってる方もいて。本当はもっと頻度高く継続して来てほしい!とは思うんですが、その方のペースで継続していただければとも思っています。 あと、最近、大手企業がピラティススタジオを出店!みたいな感じで、近隣にどんどん増えているんです。主にリフォーマーのグループクラスが多いですね。そういうところからピラティスを知ってもらって、「これって何をしているの?」「あの動きってこれで合ってる?」みたいな疑問、質問を解決したい人、本格的にピラティスをやりたくなったって人は、是非STOTT PILATES®のプライベートセッションを受けてほしいと思いますね。
【ZONE】
それでは、奥野さんの今後の展望を教えてください。
【奥野さん】
私自身が小さい頃は体が弱くて、大人になってからは怪我が多く、深夜残業や休日出勤の多い仕事に疲れ切って、人間関係も難しく、もう体も心もボロボロ・・・、そんな中でピラティスに出会ったことで人生が変わりました。
ですから、私と同じようにストレスフルな毎日に疲れている方や、なんとなく不調だけど病院へ行くほどではないと我慢している方、疲れた時はマッサージに行って癒されるものだと思い込んでる方にこそ、自分を見つめる時間を持って、体を動かして、自分で整える、「ピラティスって凄くいいよ!」ということをもっと伝えていきたいです。
壮大な目標じゃなくていいので、ピラティスで元気になった先に何か新しいことを始めたくなってもらえたら嬉しいですね。
やっぱり一度きりの人生、元気で楽しく生きていきたいじゃないですか。
私はピラティスで元気になってから「一人旅」と「舞台鑑賞」という趣味ができました。舞台は地方公演にも行くし、韓国にも観に行きました。旅に行った先で舞台も観られるのだから最高の趣味です!
世界遺産も好きで、国内はもちろん、アンコールワットにも行きました。あと行って見てみたいのが「マチュピチュ」と「ピラ
ミッド」。それが叶うまでは元気をキープしたいですから、ピラティスは欠かせない存在です。
それからもう一つ、最近改めて「手で触れることによる癒し効果」に注目していて、Fasciaにも徒手がありますし、ヒーリングも「手当て」から発展したものですし、ピラティスのタクタイルも、単にクライアントに触れて修正したり、そこに意識を向けるだけでなく、それ以上の効果が期待できるんじゃないかと思うようになって、何かの参考になればと思い「アタッチメント・ベビーマッサージインストラクター」の資格を取得しました。
これが、赤ちゃんはもちろんなのですがマッサージをする側も癒される素敵なものなんです。マッサージをするのは母親とは決まっておらず、父親がすることの効果も大きいと言われているので、産後ピラティス&ベビーマッサージのクラスにも力を入れていって、そこから、女性のものと思われがちなピラティスですが男性にも興味を持ってもらえたらと思っています。
【ZONE】
奥野さんの経験が、多くの人の共感を得られるんじゃないでしょうか。
いつまでも元気をサポートする、ピラティスで色々な方に寄り添えるインストラクターとして、これからも頑張ってください!
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ZONE アカデミーで学び、その知識と経験を活かして活躍されている方が世界各国、日本各地にいらっしゃいます! 今後も卒業生の活動報告をZONEブログで紹介していきます。
お楽しみに!
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※卒業生の皆様にお願いします※
ZONE アカデミーは、2021年現在約2, 500名以上のインストラクターを輩出し続け、 全国からたくさんの方にお越しいただいております。
そして、ZONE アカデミー卒業生のスタジオを全国よりお問い合わせいただいております。
こういったお声を沢山いただいていることを受けて、ZONEアカデミーで学んだ方々のスタジオ情報等を、ご紹介させていただくための登録フォームを作成しました。
ご自身のスタジオや、活動情報をぜひお知らせください。
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